劇団キンダースペース第34回公演
シアターX提携公演


新・新ハムレット
2013


観劇後の感想より

■観劇致しました。
整な舞台でした。
政治的行動者としてのハムレットの新しい肖像が見事に形象化されていました。「赤と黒」の脚色化を試みたことのある大岡昇平氏に「こんなよいものができましたよ」とあの世にいって教えてあげたくなりました。
先ずは取り急ぎ観劇雑感まで
追白
ハムレットを演じた南保さんは「双頭の鷲」(1990年TPT)の頃の堤真一さんを髣髴させました。期待しています。

■「ハムレット」は、400前、関ヶ原の合戦のころの作品ですから、いろんな読み織り方ができる戯曲です。

だいたいハムレットは何をそんなに悩んでいるのか、オフィーリアは何考えていたのか、とにかく正解のない謎だらけ。それでも今日まで世界中で上演され続けている有名な(すくなくともタイトルは)作品です。
... キンダースペースさんの新・新ハムレットを急きょ拝見して参りました。
なによりもすばらしいのは、素人も玄人も満足できること。
迎合でも独善でもなく、戯曲と演劇のすばらしさを見せていただけます。
「ハムレット」を知らない人が観ると、原作を知ることができて、
「ハムレット」に詳しい人が観ると、たくさんの斬新は作品観を味わえます。
自分は一応後者のつもりなのですけれど、とっても面白かったです。
挑戦的解釈いくつか、オフィーリアふむふむ。
ハムレットが亡霊をみるのはふむふむ。
なによりもハムレットの苦悩の根っことして、自分の出生の疑問をîにおわせたî演出が絶妙。でした。と思いました。なるほど。
(感想詳しくは千秋楽が終わってからにします)
我々が責任をもって作るエンターテイメント・娯楽というのは、直接笑う客席・楽しんでいる客をめざして作るのではなくて、水準の高い作品を極めることで、客席の満足を引き出す、そうあるべきだと思いました。

■観てきました

あの有名なセリフを..心待ちにしていたら...わりとあっさりた
やられました
とガートルードの死ぬとこと..ギルテンスターンの走りっぷりがよかった
この劇団独特の...緊張感...を堪能しました。

■西川口の誇り劇団キンダ〜スペースの新・ハムレットを両国シアターXで観ました。濃厚な内容でしかも大変面白い視点で描かれていました。それにしてもハンサムなハムレットで、素敵だった‥また、凛とした瀬田さんの演技にはいつもながらほれぼれしました。大桑さんも可憐で役にぴったり、圧巻は最後の場面でしたが、役者の皆さんの息が揃い、全員からオーラがでているようでまぶしく見えました。今回は異彩を放っていた関時男さんに魅了されました。やっぱり、年齢が近いせいか、アドリブに笑わせてもらいました。キンダ〜スペースのみなさま、ありがとうございました。


■超有名な物語ながら、ちゃんと読んだこともなく、あらすじおぼろ。

ようやくしっかりと知ることができました。
「生きるべきか死ぬべきか」の台詞に、おー、これか!と
それにしても、いつもながらピーンと張った糸の上を駆け抜けるような緊張感。

■立体的な場面展開。
とても面白かったです。
あの瀬田さんが、いつも以上に輝いている王妃!
そしてオフィーリアは、やはり素敵な茜さん。
また、ポローニアスの関さんがいい味だしていました。
様々な文学としてのハムレットをあらためて読んでみようかな、
そんな楽しみも得た舞台でした。

■新・新ハムレット」もう素敵でした!

実はシェークスピアものは何度か観たことはあるのですが
恥ずかしながら「おもしろい!」と思えたことが一度もなくって(笑)
ところが今回が初めてそれぞれの人物の気持ちが「あーなんかわかるなあ」なんて。
ハムレットの「狂気」もなんとも言えない色気が漂ってグッと来ちゃうような。
ガートルードは覆い被さってくる現実にしっかりと折り合いをつけながら
凛とした王女であってハムレットにとって母であり恋人でもある、そんな感じなんでしょうか。
最後の決闘のシーンで毒入りの器をとるとき息子の汗を拭きますよね。
おとことしてはあそこになんともいえないドキドキがありました。
毎度思いますのは舞台の展開が本当に素晴らしい。

■今日は、エネルギッシュなステージをありがとうございました。

リアルな熱が劇場に渦巻いていて、見ているこちらも、お腹の中から、よく説明できないですが、メラメラと沸き立ってきました。

■必見(コリッチ感想より)

舞台美術がいい。入場するといきなり身が引き締まる。そういう作りである。質感が、城の石造りの重々しさを表現しているばかりではない。ここで、これから繰り広げられる作品の内容を暗示するよいうな緊張を孕んでいるのである。  シナリオもシェイクスピアには、無い部分が付け加えられている。大岡 昇平「ハムレット日記」、太宰治「新ハムレット」、志賀直哉「クローディアスの日記」から付け加えられている。  この劇団が、シェイクスピアを現代日本に蘇らせようと格闘し、その切実さそのものを俎上に載せたかったからである。その企ては、成功している。  シェイクスピア自身が恐らく西欧的な自意識の問題について悩み、世界と世界を認識すべく位置づけられた自意識のギャップに引き裂かれる主人公としてハムレットを描いた、その切実を現代日本の政治、文化、メディア情況の中に埋め込み、我ら自身の問題として捉えようと図ったのである。この企てについても成功している。  これら壮大は企画を成立せしめた高度な演出、演出に応えた役者陣、音響、照明も勘所を掴み、無駄の無い効果的なものであった。科白回し一つとってみても、劇場の大きさや舞台の使い方に見合った発声であった。観ておかなければ悔やむことになる舞台だろう。

■「新・新ハムレット」もう素敵でした!

実はシェークスピアものは何度か観たことはあるのですが
恥ずかしながら「おもしろい!」と思えたことが一度もなくって(笑)
ところが今回が初めてそれぞれの人物の気持ちが「あーなんかわかるなあ」なんて。
ハムレットの「狂気」もなんとも言えない色気が漂ってグッと来ちゃうような。
ガートルードは覆い被さってくる現実にしっかりと折り合いをつけながら
凛とした王女であってハムレットにとって母であり恋人でもある、そんな感じなんでしょうか。
最後の決闘のシーンで毒入りの器をとるとき息子の汗を拭きますよね。
おとことしてはあそこになんともいえないドキドキがありました。
毎度思いますのは舞台の展開が本当に素晴らしい。

■今日は、エネルギッシュなステージをありがとうございました。

リアルな熱が劇場に渦巻いていて、見ているこちらも、お腹の中から、よく説明できないですが、メラメラと沸き立ってきました。

■原田さんの演出はSPACで観劇させて頂いた事がありますが、今回初めてのキンダースペース、大満足です。

■とても素晴らしかったです。熱演にあっという間に時間が経ちました。

■主権たる王の前室にいる廷臣によって実効性ある策が統治の効力について運用されているということが感じられました。常に無限の政治的身体を背負わないと、有限ある生身の身体が保持できないとも感じます。
特にハムレット王室のルターへの親和と、ナントの勅令後、宗教ではなく世俗的に生きざるをえないフランスへの親しみを持っていたポローニアス、フィレンツェ出身のホレイショーの思想やらが垣間見える舞台でした。
脱宗教し再宗教した今日、オフィーリアの影が救護院の同時の転換ぶりや混乱を感じさせるものでした。

■こんなハムレット初めて! 期待した以上に面白い舞台でした! 同時進行で進む物語。詳細な設定。
シェークスピアをより深く、豊かに作っていました。
クローディアスが人格者であるほどハムレットが本当に運命に翻弄されたようで、観ていて胸が詰まる思いでした。
まさに悲劇。
忘れられない舞台の一つになりました。
是非また何年後かにやってください。

■予想以上の力作で、とても良かった。
これだけの作品を作り上げた事、上演した事は絶賛に値すると思います。

■ハムレットという作品をもう一度読み直してみます。音も良く、演じ方に熱がこもっていて良かったです。

劇団キンダースペース「新・新・ハムレット」。再見。演劇は生モノ。古典とは思わない程の劇的進化の体感。ハムレットからコロスまで、各役が劇場と馴染んだ空気感。さらに観客として、演出の仕掛けた知的遊戯の解が見え始めると、立体的に配されたそれぞれの葛藤がくっきりと心に迫り。観劇の醍醐味。