■満席でした。
ホームグラウンドのアトリエという、充実した創作条件(たぶん)らしく、成熟した創作でした。
地の利、というか知り尽くしたアトリエならではの自由度が、美術や照明、空間使いのお洒落さや繊細さをひきだしていたのではないかと思います。
ま、そのìホームîの割には、ホスト・ホステスさんの俳優さんが、初日ってこともあってか、やや張りつめていた気がしたのですけれど、逆に観客に対しての誠実さにも感じられました。
さて、なんといっても構成にやられました。3作を別々に上演するのではなくて、『ヴィヨンの妻』の中に、『きりぎりす』と『女神』を、それぞれ挟み込んでいるのが秀逸。
なるほど、この3作を取り上げた意味も良くわかります。
したがって、太宰の『女』と『男』の世界が、それぞれの状況と言葉が相乗して効果的に広がってきます。
俳優さんの演じ分けも、和洋室と屋外の情景を使い分けた舞台、ムードある美術と衣裳と、とても演劇的な醍醐味がありました。
駅からの便を考えれば、西川口はさほど遠くないので、また伺いたいと思います
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