ハムレットを、生きる!



【アンケートから】

太宰治の作品の雰囲気がよく伝わってくる劇でした。
独特のセリフを大事にしていたと思いました。
ハムレット素晴らしかったです。(女性)

ハムレットの苦悩は、今の次代の苦悩を代弁しているような気がしました。
ライティングが効果的で、ところどころにフッと笑わせるところがメリハリを作っていました。
次回の公演も楽しみにしています。(女性)

鬼気迫る演技の迫力!! 生の臨場感と役者の存在感!! 見ごたえ充分でした。(男性)

人の欲や狂気など、内に秘めたものがありありと表われてくるのが恐かった。(女性)

言葉(セリフ)の美学を堪能しました。(女性)

今まで観たどのハムレットとも違い興味深く、どんどん引き込まれていきました。(女性)

ハムレットをこんなにえがき、凄いじゃん!!(男性)



【掲示板から】

私…嵌まりました『新・新ハムレット』
ほとんど途中でハムレットになってました。
「そうそう…あんたの気持ち…めちゃめちゃわかるよ!!!」
「なんであんたは私の思っていることみんなに言ってくれてんの〜私嬉しい…」てな感じ。
変な話ですが…自分を見ているようでした。
私も役者なのに…変な芝居の見方をしているなぁ…と思いましたが、それが素直な感想でした。
見終わった後…ホント言葉がなかった。
だって…私が死んだのですから。。。
シェイクスピア…しかもハムレットであんなに感動したのは初めてでした。
夕べ、太宰の「新・ハムレット」を読み直しました。
先日、大変親切な方から、「シェイクスピアの大全集」37篇の戯曲を邦訳、
しかも坪内逍遥など、いろいろの方々の翻訳を180本を収録したCD−ROMを頂いたところ…。
いろいろ読み比べてみたいと思ってます。
この芝居の台本も…読みたいなぁ。。。
皆様あと1ステージ…がんばってください。
私も同じ頃「十二夜」のヴァィオラを演じています。

(女優・歌手 いさらい香奈子)



【メールから】

久し振りに、キンダー芝居見せて頂きました。
正攻法で、律儀なつくりはいつもながら感服します。

照明がお気に入りの篠木さんだったのですが…、品の良いエリアの切り方、
おさえぎみで落ち着いた彼の人柄がにじみ出た明りで嬉しかったです。

装置に関しては、コクーンや世田谷パブリックの大掛かりな芝居を見慣れたせいか?
上下の高みがもう三尺高ければと贅沢な感想を持ってしまいました。
その高みからは絶対飛び降りる事ができない!そう思わせる孤立感!
隔絶された個の自立や浮遊感が…もっと感じられたのでは。

休憩の後の展開。
それはこの芝居の原作の持っている持ち味でもあるけど…は舞台の使い方やクロスする間のよさが心地良かったです。

それと特に感じたのは、瀬田さんの演じた「お母様」が初めて見たといえるくらい新しい解釈でしたね!
私は好きです。時間の流れ、時代の流れにもまれ流されていく人間というものの愚かさや小ささを
そこいらの「母」の切なさに近い形で、哀れで悲しい存在としたところに私は興味を持ちました。
というより、感動しました。あえて、息子の変わりに毒入りの杯をあおるとした所が悲しかったです。
今まで見た芝居では、あそこはそうとは知らずに飲んでしまうと解釈されていた気がします。
そのぶん、ダンナのあくどさ或いは悲しくてやるせない男というものの情けなさが引き立っていたようです?

観終わって、誰も責めない!
そう!知らず時代の流れにもてあそばれる私を含めたあまたの人間の愚かで悲しい生き様を
垣間見た気がして…昨今の時代状況を照らし合わせるまでもなく!

考えさせるに足る!意味ある時間でした!

(ミュージシャン 佐藤三樹夫)