劇団キンダースペースの「新モノドラマ オダサク×ダザイ」を観に行きました。
マチネに「ダザイ」、ソワレで「オダサク」の2本立て。
「ダザイ」では「姥捨」「トカトントン」「メリイクリスマス」「待つ」
「オダサク」では「人情噺」「許婚」「競馬」「郷愁」
の4作品づつを10人の役者さんが文庫本から飛び出して来たかのように
作品を立体表現して観せていただきました。
高度成長以前の昭和の日本に対する思いも相俟って
事の外感慨深い「読後感」を味わいました。
このキンダースペースさんの「モノドラマ」のおかげで、
そもそも昭和の文学作品を教科書以外で読んだ事のなかった私が
沢山の作品に触れる事ができて、本当に感謝しております。
この公演を観てから、若い頃にはなんとなく苦手に思っていたダザイを少し読み始めました。
自分も歳を重ねたせいかわりとすんなりとその情景・心情が理解できるようです。
考えてみたら私の歳にはダザイもオダサクもとっくに功成り名遂げて
この世の人ではなかったのですから遅すぎるのかも知れませんが。
私の姉は高校時代からダザイが好きで、今でも暗唱ができるほどですが
この公演のことを話したら「観たかった~」と言って残念がっておりました。
知らせてあげなかった事を後悔しました。
なのでまた次の機会を楽しみに待ちたいと思います。