劇団キンダースペース レパートリーシアター Vol.40
モノドラマ2016 BURAIHA という生き方
演出/原田一樹

「無頼派」は、安吾が織田作への追悼文の中で言った「戯作(げさく)」という考え方に端を発している。文字通り従来の文学潮流にも権威や社会的な価値にも頼ること無く、俗で卑近な生活に戯れ、そこにの根拠を置こうとする創作の姿勢の事である。翻って、今の私たちの創作現場ほど、好む好まざるに関わらず無頼であることを求められる場所もない。戯曲が「(くせ)を尽くすこと」だとすれば、モノドラマは言うまでもなく、戯曲に頼ること無しに文学と戯れ作る演劇である。

【演出 原田一樹】