劇団キンダースペース レパートリーシアター Vol.40
モノドラマ2016 BURAIHA という生き方

インターネットでいただいた感想より

劇団キンダースペース、モノドラマ2016BURAIHAという生き方。一人芝居なのだが、舞台、役者、照明、音響で実に様々なものが見える。悔恨やら望郷やら憐憫やら情念やら、人の弱さも強さも。古き日本映画を観ているように思える瞬間も。演劇って面白い。



■モノドラマは、戯曲に頼ることなしに一編の小説を読み切るひとり芝居。役者も力量をいかんなく発揮できる、まさに厳しい舞台で、観る側も緊張感を強いられます。
原作は読んでいないが、六人六様ですばらしい舞台でした。とくに「紫大納言」の小林もと果さんにはしびれました。



■観に行ってまいりました。
2班に分けて計6名の俳優が
近代文学をほぼ原作のまま、たった一人で舞台空間に立ち上げる
モノドラマというお芝居。
A,B両チーム観たけれど
本当に面白かった。
ストーリーの面白さもあるのだけれど、
今回は特に
語り手の見せてくれる景色が素晴らしかったと思う。
俳優が描き出す
あらゆる場所、時代、季節、感情の中を旅してきたような豊かな余韻が残りました。
お祭りの蒸し暑い人混みの中、怪しい出店のワクワクする感じや、恋い焦がれてどうしようもなくて、全力で必死で追い求めてしまう気持ちとか。
「雪の夜」(織田作之助)、良かったなぁ……。
お店のソファの触り心地や居心地の悪さなんかもありありと伝わってきて。
ゆで玉子屋さんの2階に明かりが灯ると観客の心にもポッとオレンジ色の明かりが灯るように感じます。
一篇の古いシネマを見ているようで素敵だった。
太宰の「トカトントン」も、とても良かった。作品の面白さを俳優がぐいぐい引き出して魅力的なお芝居でした。
いまだに「トカトントン、トカトントン……」という音が耳に残ってます。



■キンダースペースのモノドラマ、2016 BURAIHAという生き方 (原田一樹・演出)
Aグループを観に行った。

まず、太宰治作の「トカトントン」を、最初に森下高志さんが演じられた。内容は、熱心な太宰ファンである元軍人の青年が、徐々に心の闇が幻聴という形で表れたのを太宰に手紙で相談する様を描いた作品であった。トカトントンという音響効果と相まって、汗だくの迫真の演技に圧倒された。
また、織田作之助作のかつては発禁の作品であった「道なき道」を、榊原奈緒子さんがヴァィオリニストの辻久子の幼少期を演じられた。厳しい父との葛藤のような物語を、虚しくも苦しく、そして、美しい語り口で演じられた。
トリは、小林もと果さんが、真の恋愛に目覚めた「紫大納言」の物語(坂口安吾作)を、色っぽくも切なく、見事に演じられ、もと果さんがとても大きく見えた。
お三方ともオーラが各々の色に輝いていて、実に素晴らしかった。あっぱれの一言である。



■キンダースペース モノドラマB組 観てきました。
小さい舞台ながら、洗練された舞台装置、音響効果も良く、今年入団された俳優、女優さんらも良く頑張られていた。

まず、最初に期待の新進女優、淡路絵美さんが、太宰治の 女賊 を爽やかに演じられた。子供とは、親の倫理観や価値観の影響を多いに受け、善or悪から宗教心まで、人としてあからさまに仏になっても頼ってしまうのか?などと、物語から解釈し、主人公の気持ちを考えてしまった。
次は淡路さんと同じく、今年人団された林修司さんである。お坊さんの姿で、ひょうひょうと、坂口安吾作の 行雲流水を演じられた。戦後パンパンと言われた商売女を中心に、彼の楽しい口調で、面白動作からも笑を誘う場面が沢山あった。もっと、遠慮なくはちゃけちゃえば! などと思わず心で応援してしまったくらい。
最後はおおとり、待ってました! 我らの瀬田ひろ美さんが登場、織田作之助の雪の夜、一人の転落した人生を、私はむしろ愛を選んだ人生の結果かと感じたのだが、さすが瀬田さん。私は時々目を閉じて、瀬田さんの声模様に聞き入った。やっぱり、彼女の一人芝居は兎に角素晴らしいのだ。ああ、今年もキンダースペース観れて良かった。原田一樹先生の演出はさすがである。


朗読教室でお世話になってる、
瀬田さんの劇団キンダースペースのモノドラマ、見てきました!
無頼派の作品、ということで、
太宰治「トカトントン」
織田作之助「道なき道」
坂口安吾「紫大納言」
私にとって、初めてのモノドラマ鑑賞です!
たった一人でも、こんなに場面展開やストーリーって、広がるのかぁ!
楽しいっ(≧∇≦)
とっても、贅沢な気がする!
特に、もと果さんの、「紫大納言」

圧巻でした!
古典口調なので、ついていけるかしら、なんて、思ったけど、
それも、一瞬にして、引き込まれてしまいました!
最初の一声の迫力から!
(失礼ながら)あの、小さな体のどこから、その迫力が!と思うほどの、躍動感と、
表情〜(//∇//)
間近で、見させていただけて、
ホントに、楽しかったですっ!