劇団キンダースペース トライアルシアターVol.2『誤解
作/アルベール・カミュ  演出/三枝竜

■カミュの作品を初めて観ました。
まず観て「何だ!これは…」と頭が混乱しました。
こういう作品も観客も演じる者もすごく混乱するのではないか…
一度ではなくもう一度みてかみしめてみたいです。
人の悪の心、他人のせいでも。人間の闇を描いた作品でした。

■今、とてもつらいです。
そのラストにグサっと私も殺されてしまいました。ああ無情。
泣いてしまいました。そんなー!神よー!主よー!
自分の運命に向き合えなかったマルタもまたとても悲しい人で、
帰り道、きっとマルタの側に立って深く感じる所があると思います。
うまく言葉にできないですが、この劇を観れてよかった。原作読みます。

■難しい内容かと思ったが非常に興味深く最後までのめりこんで観させて頂きました。
ありがとうございます。

■観終わった感想をうまく言葉で表現できませんね。様々な想いを起こさせる舞台でした。
もちろんいつものキンダーの舞台、演者を間近に見る緊張感と迫力は素晴らしかったです。

■昨日のキンダースペースの「誤解」(カミュ作)。「トライアルシアター」と称する若手の果敢な取り組みに感動しました。
ぼくが大学生の頃には、こうした「世の不条理」に反抗する人間の姿が、
小説でも演劇でも映画でも多く描かれたわけで、見ていて何だかとても懐かしかった。
あれから半世紀、世の中は、ある意味でもっと悪くなっている。

■今の世の中が不条理その物で、芝居の「不条理」をカミュはどう描くのか興味をもって観ました。
生きている不条理はささいなこと。最後は「神」、でもみはなされる。

■見せ場もあり、ちゃんと面白かった。榊原さんの芯のある声と姿、深町さんの老母ぷり。森下のわなわな。マイマイの啖呵。小林さんの佇まい。みなそれぞれに良し。
一番感じたのは、改めて難しい本だということ。不条理劇らしい特徴が上演を見て少しわかった気がする。
全編を通して、特に最後の場面など、セリフはほとんど嘘ばかりで、俳優はセリフとは異なる表現を求められているような気がする。ということはそれを成立させる関係性や感情の方向性を他から得ていなくてはならず、これはかなり大変なこと。
ともすればこの本の各場面は単なる意見の食い違いによる口論にも見えてしまう。なんと言っても慢性的殺人犯の話なのだ。ほんの何箇所かを除いて、彼女らはその緊張から解き放たれられないはずだ。
一方、来訪者は彼女らに比べて、相当普通の人であると思われる。こちらはいくら真剣に議論していても、ごちそうさま。と言いたくなる甘い空気があってもいいのかもしれない。

■カミュの「誤解」は衝撃的でした。見終わった後はどっと疲労感が身体を襲いました
あの閉塞感は何でしょう
街を飛び出したくても 出て行くことが出来ない 母と娘
宿屋を営んでいる母娘はいつか この世界から 飛び出そうと宿泊客を殺しては金を 奪っている
そこへ 以前 消息を絶った息子が戻って来て…
そこからがもうドキドキです
自分が息子だと言い出さない男
昔 家出した息子と気づかない 母娘
そして夢実現のため その男を殺そうとする
自分の家族と知らずに
夢実現が人の命と引き換えにしなければ かなえられないと 言う暮らし
だと したら 私も殺しに手を染めるのか?
夢も希望も見出だせない作品だが 心にひっかかるのは
この母娘にどこか共感してしまう ところがあるのかも しれません
原作を今一度 読み 彼女らの特に娘の心を 読んでみたいです
人の心の闇を描いた作品ですね
だからでしょうか?
観ていてぐぐっと闇に引きずり込まれそして衝撃のラスト
凄かったです
このお芝居に挑んだ役者さんにも 拍手を送りたいです